Published: May 07, 2019
リモートワークが世に広がり、リモートワーク自体の働き方のコツは少しずつ出揃ってきたと感じます。 僕も前回のエントリで簡単にまとめてみました。
今回ご紹介したいのは、リモートワークという働き方に必要不可欠なオンライン会議についてです。俗に言うテレカンですね。前職のMistletoe時代は数十人規模のオンライン会議を定例で行っていました。というのも、当時Mistletoeは国内外問わず、他拠点にいるメンバーで構成されてましたしオフィスもなくしたので、半強制的にオンラインMTGがデフォルトなんですよねw
(オフィスをなくしたニュースは少しバズりました。当時どこいっても、オフィスなくしたんだってー!!と言われましたw)
そんな完全オンラインなミーティングにおいて、参加者側もですが、ファシリテーターの存在がとても大事なんです。 今回は、僕がファシリテーターをやったときに意識したこと、実践したこと、感じたこと、学んだことをまとめてみました。
終了後のみなさんからのフィードバックで、『安定感があってよかった!』と言っていただけてめちゃ嬉しかったのですが、今回のファシリテーションにおいての僕なりのゴールは、まさに場をいかに安定させるかでした。本来のファシリテーターは、議論をうまく整理し、より良いディスカッションを醸成して合意形成や相互理解をサポートすることなのかもしれません。ただし、完全リモートのオンライン会議において、そもそもそれ以前に、オンラインという場の安定化がマストだと考え、まずは今回そちらにコミットしてみました。次はもっと議論をうまく仕切る方向に意識したいと思います。
今回、安定化に向けて、自分なりに意識してやってみたことをいくつか書いてみます。
ファシリテーターをやることになって、一番最初に躍起になったのはまさにこれです。いかにして最高なオンラインのmtg room(インフラ環境)を構築できるかどうか、です。 ここでいうインフラ環境とは、
などを指します。 (下2つは機材の個体性能も関係しますが、一般的なPCを使っているならば、回線状況に影響されると思います。)
この4つがすこしでもかけていると、安定感のあるファシリテーターは務まらないと考えました。結論としては、カフェ等だとなかなか難しいと思いました。会議室や自宅など、どこかしらの個室が向いてます。 (ただし自分では意外とわからないので、もし今回全然回線が安定してなかったとしたらそれはすみませんw)
ファシリテーターは、全員がタイル状に写っている画面(TOPに貼ったもの)をしっかり見てあげることがマストだと思います。もちろんファシリテーター以外の参加者もなるだけこの画面を見たほうが良いです。基本的に音声では1:nのコミュニケーションになるので、全体の雰囲気やグルーブ感は、極論、ここからしか伝わりません。
回数を重ねることで参加者の決めごとっぽくなりましたが、基本的に発言者以外のマイクはミュートにすべきです。雑音やハウリングの防止になります。そのため、ミュートを忘れている人には伝えてあげるべきです。その逆で、発言しているのにマイクがオンになっていないことも多々あるので、注意が必要です。zoomのプライベートメッセもつかってみたのですが、皆さんあまり見てないので、全体の場で口頭で教えてあげる形でいいかもしれません。他の方の注意喚起にもなります。 マイクの音は結構重要なので、みんなAirPodsを買いましょうw 有線の擦れノイズは本当に辞めましょうw
声だけより顔が見えていたほうが雰囲気が伝わりやすいので、なるべく顔をだすように促してあげると良いなと思いました。もちろん、そのせいで回線が不安定になるようでしたら、カメラをオフにしてください、とも伝えてあげるべきですが。会議始まる前のアイドリングタイムに促してあげると良かったかもしれません。 逆に、移動中など発言できない状況下の場合は、ラジオ参加と割り切って、カメラもマイクもオフにするというのはありかもしれません。その場合は、全体コメントに、『亀井ラジオ参加』みたいなコメントを一言入れてくださると良いかもです。(ノーメイクだから、、自宅が散らかってるから、、みたいな理由もあったりします。)
これは仲間が考案してくれたハンドジェスチャー多用しようぜという案です。これは、ファシリテーター自ら率先する姿勢はあってもいいなと思いました。基本的にファシリテーターの問いかけに対して、音声の返事はほとんどないので、自らジェスチャーして促したほうが安心できますw いいね!というグッドジェスチャーや、頭の上で丸を作って賛成を表したり、胸の前でばってん印の反対だったり、と。
議論がスムーズに進行されるためには、各自のタイミングでどんどん話したほうが良いのかもしれません。しかし、声だけでは、誰が話しているのか瞬間的にわかりにくいことが多かったりします。画面を注意深く見ていても結構気づきにくいです。(一応黄色く光る?っぽいのですが、、、)そのため、ファシリテーターが名前を添えてあげると、現在の発話者をスムーズに特定でき、他の参加者のストレスを軽減できます。(最初に名前を添えて発言し、最後に以上ですをつける、という決まりを作っても良いかもしれません。)
みんなの様子をしっかり観察していると、議論が白熱してきたタイミングで、発言したそうな様子が垣間見えたりします。例えば、手を挙げていたり、挙げていたけど引っ込めちゃったり、話そうとして他の人とかぶっちゃって話やめちゃったりと、、そういう場合は特に、きめ細やかに通行整理をしてあげる必要があります。言いたくても言えない、言うタイミングを逃してしまった、みたいなことは、参加者にとって地味にストレスになると思うので、些細な挙動もなるべく気づいてあげられるといいなと思いました。
これは人数が多くなっていくと難しいかもしれませんが、30人程度だとそこまでハードル高くないので、コミットしてもいいかと思います。チェックイン、ディスカッション、チェックアウト、全て通して一度も発言のない人がいないように、うまくコントロールしてあげるのはファシリテーターの手腕かなぁと感じました。今回僕は、チェックインとチェックアウトの時間をあまり取らなかったので、叶いませんでした。
誰よりも早く着席し、定刻前に入ってきてくださった人たちと会話して、場の雰囲気作りをしておくと良いです。 ちなみに、僕らの場合は、合計参加者数は最終的に40名ほどに落ち着いていました。なので、開始時間2,3分様子見して、30名ほどになってきたら、チェックインをスタートさせても良いかもしれません。
ファシリテーターをやってみて気づいたのですが、自分が話したあとには思ったよりも静寂が訪れますw そのため、ラジオDJや生放送アプリの配信者のように、自分でふって自分で回収するテクニックが結構必要だなと思います。(一度、その道のプロの方の多人数オンラインMTGファシリを見てみたいですww) また、基本的にみんなミュートにしているので、ファシリテーターが率先して相槌やコメントを入れることで、無音状態を作らないように意識したほうが良いです。実はうるさかったりする可能性もあるので、もちろん無理のない範囲で。。
いくらファシリテーターの環境が良くても、参加者側の環境が不安定だと、音声が途切れ、聞き取りにくい状況になることが多々あります。そのため、いつも以上にゆっくりと大きな声で滑舌良く話すべきだなと思いました。慌てず丁寧に話す意識が必要です。これはオフラインオンライン問わず、僕の課題でもあるのですが、、汗
これは僕もまだチャレンジ中です。回を重ねて気づいたことなのですが、ファシリテーターによってそのMTGの温度感が変わるんですよね。ファシリテーターが緊張していたら場も緊張するし、ファシリテーターがテンション高ければ、みんなのテンションもあがる、みたいな。 また、オンライン会議のファシリテーターは、その特性上、ある種その会のホスト的側面があると思います。まさに徹子の部屋みたいな。ファシリテーターはその会のホストとして、その部屋を、空間を、空気を、どうデザインするか、が求められるのかもしれません。なので、上に挙げさせてもらったようなポイントを意識し、最低限の安定を担保しつつ、その先は、より個性を出して空間デザインしていく必要があるなと思いました。もっと雑談も交えたり、ユーモアも入れたりなんかして、笑顔の多いMTGに出来たらハッピーですね。アジェンダからファシリテーターを選ぶというのも課題解決の手法として良いですね。
これは高等テクニックですが、そのMTGの趣旨によってファシリテーターを使い分けるというtipsもありえると思います。 テンポよく意思決定していきたいなら、テンション高めなファシリテーターに任せるべきだし、じっくりとディスカッションしたいなら、落ち着いた人に任す、のような感じで。
話せない場所にいる人だったり、発言するまでもないこと、発言内容の簡単な議事録など、Slackのスレッドを活用して投稿してもらうというのは、かなり効果的です。slackの実況中継的な感じです。ファシリテーター的にも、皆の方向性があっているか、正しくついてきてくれてるか、など、整理になってありがたいです。また、MTGの後は、Slack上で各自ファシリテーターにフィードバックをすると良いでしょう。
働き方改革が叫ばれてもう結構経ちますが、やっと本格にリモートワークをする人が増えてきた印象があります。 今回はリモートワークにおける、テレビ会議のファシリテーター側のコツをまとめてみました。 ぜひ、こうするといいよ!という新しいアイディアがあったら教えてください!
今度は参加者側のまとめも書いてみようと思います。