『ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く』を読んで、乱世を覚悟し乱世を生き抜く

今日も今日とてペア読書から愛を込めてこのエントリを書いています。

WeWorkのIcebergにいるんだけど、ほどよく聞こえてくる英語と外国人の利用者がもはや映えてる。

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日本にも外国のような雰囲気は作れるんだな。ハードな問題かとも思っていたけど、思ったよりソフトの問題なのかもしれない。 もちろん天井が高いのは正義。開放感も正義。ハッピーアワーなビールも正義。

さて、

実は今回ペア読書のダブルヘッダーをやっていた。 一人で読書するより集中力使うので、脳みそはとても疲れた。

今回読んだ本は『ユーチューバーが消滅する未来、2028年の世界を見抜く』という新書。岡田斗司夫さんの最新作です。

ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く (PHP新書)
岡田 斗司夫
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彼が冒頭で面白い話をされていたので、そこを抜粋してみる。 セクションごとに深掘りたいくらいなので、今回は冒頭のみでお腹いっぱい。

(未来を予測するための三原則というパワーワードに簡単につられたというのは内緒。)

未来を予測するための三原則

  1. 第一印象至上主義
  2. 考えるより探す
  3. 中間はいらない

1. 第一印象至上主義

第一印象至上主義とは、最初に感じた第一印象やそのときに起こった感情を絶対視してしまうこと。

確かにこれはネットを見ているとまさにそのとおりだと感じる。人は見かけが9割という話にも通づる。

タチが悪いのは、ネットの普及によってオフラインで1次情報を拾う前にある程度先入観がうまれ、結果が出てしまっていること。想像以上の認知バイアスがかかるし、それは往々にして他人にも伝搬する。

タイトルだけの釣り記事に釣られる群衆やフェイクニュースで炎上する例を見ても、このベクトルは拍車がかかっているようにも思う。

ネットの黎明期には「ネット社会では同じような趣味、思考の人間ばかり集まってしまう」という意見がありましたが、現在のネットはそれ以上です。

すべての事象が中央集権から分散に移行しつつある今日、個別カスタマイズをAIが補助してくれる事例も増えている。合理的に考えたら自分にパーソナライズされたものを効率的に享受できるようになるのは素晴らしいし、ありがたい。とても生産的だね。やっぴー。

しかし人生はそれでは面白くない。テクノロジーの発達でとても合理的になる世の中には、ノイズや揺れのようなものが、人生のスパイスとして効いてくると、僕は信じている。無駄なこと、合理的ではないことに人が熱狂しているのも、この流れかとおもう。これもアートな文脈。YouTubeのタイムラインよ。俺に最適化しすぎないでくれ。全くベクトルの違うコンテンツによって、既存のアイディアは爆発するんだ。

※ うん、この本のタイトルはこの法則をうまく使っていますね

2. 考えるより探す

自分で回答を考えるのではなく、大勢の意見から、自分にあった意見を選ぶようになった

日本人は一般的に空気を読む力がとてもある。その反動で、自分の意見を言うことが非常に苦手だ。グローバルという市場にほっぽり出されると、この特性は、ひとをとても華奢にしてしまう。

2010年代の世界は、どの国も自国第一主義になっていて、国際連合の理想なんてものはとうになくなっている。・・・ アメリカのトランプ大統領にロシアのプーチン大統領、フィリピンのドゥテルテ大統領、北朝鮮の金正恩総書記、ドイツのメルケル首相・・・、 主要国のトップは、みんな「キャラ」が濃いヤツらばかりです。

不安に満ちた社会では、厚かましく自分の主張をしないと行きていけない、自我を保っていいけない

ネットによって、自ら不特定多数の人に向けて自分の意見を述べるシステムを手に入れた僕ら。周りの目を気にせず、自分の意見をもつ、そして発信するということ。それがスタートライン。そして、自分の信じる価値観を表明し、旗をたて、ファンを先導する力。こうして教祖化していく。これらは今という時代を生きる上で、重要なスキルになってきている。

そこの君は、”自分の影響力を高めて「国」を作る”か、”国を作ったヤツに従うか”のどちらを選ぶか。選ぶのはあなた。どちらも選べるしどちらも幸せな生き方だ。

3. 中間はいらない

つまり、超一流なものは生き残り、それ以外はすべて無料のボランティアで事足りる時代が到来している、という。いなくなったのは、それまでそこそこ食えていた中間のプロたち。

漫画やメディア等、今までお金をとっていたコンテンツやサービスが無料になっていくだけではない。 近所にある無名のラーメン屋の味はろくに知らなくても、一風堂や一覧といったメジャーな店の味は、コンビニのカップ麺でしっていたりする。これも同じこと。

バーチャルのクオリティが向上してきたら、「バーチャルのほうが中途半端なリアルよりもよっぽどいい」ということになっていく

身近にある本物のセックスや恋愛や友人関係を知らなくても、無料で手に入るバーチャルな人間関係の方がよくなっちゃうんじゃないかな

お金や人脈などのリソースがないからの意思決定、ではなく、資本家になればなるほどそういう選択をしていくようになる。彼らは投資対効果を強く意識するため、この流れは加速する。

未来格差を認識せよ

世の中の格差はますます拡大しているが、所得や教育というものはただの結果であって、本質は未来に対する感度によって生じる「未来格差」であるという。未来がどうなるかを常に意識し、自分の行動に反映できるかどうか。

未来は誰にもわからない、これは真。しかし現状がそのまま続くわけはないというのも真なのは間違いない。

このくだりからして、今日はパーソナルコンピュータの父、アラン・ケイ(Alan Key)氏の言葉でしめるしかない。

“The best way to predict the future is to invent it. (未来を予測する最善の方法は、自らそれを創りだすことである)”

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